・人と話せるなら、だれでもできるチラシ配りのバイト
だれでも覚えがあると思います。小学校や中学校の帰り、校門で教材販売や宗教の勧誘の人たちが待ち構えていたこと。気持ち悪いなとか、何となく知らない人と話すのは嫌だと感じたことはあるはずです。親しげに話しかけてチラシを渡されると、断る理由がないままに受け取ってしまうやつです。まさか、そのアルバイトをするなんてと思いましたが、まずはお金のためと自分に言い聞かせやってみることにしました。子育て中なのでフルタイムで働くのは無理でしたので、条件的に緩い仕事にしました。時給は1,000円、希望日だけの出勤でOK、資格がいらないこと、時間が短いこと(10:00~16:00くらい)、働くのはほとんど屋外(お天気の心配もありましたが、上司がいないことで楽しそうに感じました)など、次の仕事を探すまで頑張ろうという気軽な気持ちで始めました。子供がまだ小学校の低学年だったので、夏休みと冬休みは1か月間ほど休みになりそれもまた好都合でした。
チラシを配り子供が親にチラシを見せて教材に興味を持ったら資料請求をして(チラシにはがきがついている)、営業担当がアポ電話をして自宅を訪問し教材の紹介をするという流れのようでした。
・仕事の時間は緩いのが魅力かも
私の場合、小学校が担当でした。学校の規模にもよりますが、だいたい3~4人のグループで行いました。バイト仲間は、様々な年代や職業の人がいました。大学生から40代の人まで、本業がある人もバイトだけの人もいました。みんな少しでも生活資金を増やしたいという人たちです。塾講師やバーの店長、主婦など楽しい人ばかりでした。
会社では通勤用の駐車場を用意してくれていて誰かの車で現場に向かいます。もちろん、車を出した人には車両使用手当がつきます。会社から現場までの往復距離を計測して申告するのです。片道1時間半までの範囲の小学校に行きチラシを配るのです。仕事の流れとしては、その日の児童数に応じてチラシの折込み作業をします。会社を出る前に不審者と思われないように電話をかけて許可をとります。児童数が少ない学校なら2人、大規模校なら8人のグループになります。その他、校門と裏門、出入り口が多数あるかなど下調べをしてから出発します。
現場に到着するとグループの1人が学校に挨拶にいきます。たいていどこの学校でも教頭先生が対応してくれました。そこでその日の子供たちの下校時間を聞いてきます。時間まではいちおう待機時間(自由)です。その間、出入り口をチェックし配置を決めておきます。もちろん、当たり前ですが交通安全が最優先です。
子供が学校から出てきたら仕事開始です。「こんにちは~」と元気に明るい大きな声で近づいて話しかけチラシを渡すのです。いろいろな子供がいます。友達みたいに話しかけたり、恥ずかしそうに離れて歩いていく子もいます。子供と接するのは楽しいと感じました。
・休みが多いのがデメリット
1年中売上が伸びている業界ではないと思ったのは、ある日一人ずつノルマが課せられたことでした。週の出勤数でチラシの配布数を決めるのです。年間を通して契約がたくさんとれるわけではないことは何となく知っていました。長期の休みや受験シーズン以外は基本的に営業が暇そうに見えました。だからと言って、公平に学校の規模に合わせてチラシ配布の人員を配置しているようにも思えませんでした。中には、学校に着いたらもう生徒は下校したとか、今日は遠足で誰もいないとか、思いがけない事態でチラシ配布ゼロのことがありました。そうしているうちに長い休みになり、別なバイトを探しました。