バイトを選ぶときに「どうせ働くなら、きつくないバイトがいい」と考える人は多いはずです。ただ、どのバイトがきついかは実際に働いてみないと分かりにくいもの。この記事では、筆者や周りの学生が実際に働いて「きつかった」と感じたバイトをランキング形式で紹介します。
あわせて、仕事が大変なだけの「きついバイト」と、法律違反がある「ブラックバイト」の違いと見分け方も解説します。
- きついバイトの1位は引っ越し、2位は倉庫内作業、3位は居酒屋。体力的・精神的な負担が大きい仕事が上位です
- 「きつい」と「ブラック」は別物。準備時間が無給、罰金がある、辞めさせてもらえない、などは法律違反の可能性があります
- 困ったら、厚生労働省の「確かめよう労働条件」や各地の総合労働相談コーナーに無料で相談できます
きついバイトとは?2つのタイプ

バイトの「きつさ」には、大きく分けて精神的なきつさと肉体的なきつさがあります。どちらがつらいかは人によって違うので、自分がどちらに弱いかを知っておくことが大切です。
精神的にきつい
- 店長や先輩が怖い、職場の人間関係がピリピリしている
- クレームや理不尽な言葉を受けることが多い
- 同じ作業の繰り返しで、時間が長く感じる
- 仕事の大変さに対して給料が見合っていない
肉体的にきつい
- 長時間の立ちっぱなし
- 重いものを持ち上げる、運ぶ
- 一日中動き回る、暑さ・寒さの中で働く
体力は働くうちにある程度ついてきますが、慣れるまで続けられるかが分かれ目です。「立ち仕事は平気だけど、重いものを運ぶのは苦手」など、自分の体力を把握したうえで仕事を選びましょう。
「きついバイト」と「ブラックバイト」の違い



仕事が忙しい、体力を使うといった「きつさ」は、仕事内容そのものによるものです。一方「ブラックバイト」は、学生であることを尊重しない働かせ方や、法律に反する扱いがあるバイトのことを指します。次のような職場は、仕事内容に関係なく注意が必要です。
- 働く条件を書面でもらえない:時給や勤務時間などの労働条件は、雇う側が書面などで示す決まりがあります
- 授業の準備や研修、開店前の作業が無給:会社の指示で行う作業は、原則として労働時間に含まれ、賃金が支払われるべきものです
- 遅刻やミスに罰金がある、売れ残り商品の買い取りを求められる:あらかじめ罰金や損害賠償の額を決めておくことは、法律で禁止されています
- 22時以降の時給が上がらない:22時〜翌5時の深夜労働には、25%以上の割増賃金が必要です
- 試験期間でもシフトを強制される、辞めたいと言っても辞めさせてもらえない:期間の定めがない雇用なら、退職を申し出てから2週間で辞められるのが原則です
- 有給休暇がないと言われる:アルバイトでも、6か月以上続けて働き、出勤日の8割以上出勤していれば、勤務日数に応じた有給休暇があります
こうした扱いを受けたら、一人で我慢せず、厚生労働省の「確かめよう労働条件」に載っている相談窓口や、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナー(無料)に相談しましょう。
きついバイトを選ばないための3つのコツ
1. 求人の「仕事内容」と「時給の理由」を見る
相場より時給が高い求人には、体力を使う、深夜帯、覚えることが多いなど、何かしらの理由があります。理由が自分に合うかを考えてから応募しましょう。
2. 面接で職場の雰囲気と働く条件を確認する
シフトの決め方、試験期間の休みやすさ、研修や準備時間の給料の扱いは、面接のときに聞いておくと安心です。
3. 合わないと感じたら早めに切り替える
人間関係は働いてみないと分かりません。想像と大きく違ってつらいと感じたら、きちんと手続きを踏んで辞めるのも一つの選択です。
きついバイトランキング順位表
| 順位 | バイト | 主なきつさ |
|---|---|---|
| 1位 | 引っ越し | 肉体的(重い荷物、階段)+精神的(現場の緊張感) |
| 2位 | 倉庫内作業 | 肉体的(一日中歩く、暑さ寒さ) |
| 3位 | 居酒屋 | 肉体的(ピーク時の忙しさ)+精神的(酔客対応) |
| 4位 | パチンコ店 | 騒音、クレーム対応 |
| 5位 | コンビニ | 覚えることが多い、レジの混雑 |
| 6位 | 牛丼屋 | 少人数で全部の作業を回す |
| 7位 | コールセンター | 精神的(クレーム電話) |
| 8位 | 塾講師 | 授業準備の負担、責任の重さ |
| 9位 | 警備員 | 立ちっぱなし、屋外の天候 |
| 10位 | 工場のライン作業 | 単調な作業の繰り返し |
きつくて大変なバイトランキングトップ10
第1位 引っ越しバイト



- 荷物の梱包
- 荷物の運び出し・搬入
体力的にも精神的にも、最もきついと感じたのが引っ越しバイトです。家具や段ボールは重く、鍛えていない人だと最初の数時間で体力の限界がきます。お客さんの大切な荷物なので慎重さも求められ、時間に追われる現場では社員から厳しく急かされることもありました。
一方で、日給制で1日にまとまった金額を稼げるのが魅力です。体を鍛えたい人や、短期間でしっかり稼ぎたい体力自慢の人には向いています。
第2位 倉庫内作業



- 商品のピッキング
- 商品の収納・検品
- トラックへの積み込み
一日中、広い倉庫の中を歩き回るため体力を使います。重い商品を運ぶ現場では、腰や手首を痛めることも。冷凍・冷蔵食品を扱う倉庫は寒く、空調のない倉庫は夏に暑くなるなど、現場によって環境が大きく違います。
人と話す機会が少ないので、人間関係のストレスは少なめ。体力はあるけど接客はしたくない人に向いています。
第3位 居酒屋



- 席への案内・会計
- 注文の受け取り、料理や飲み物の配膳
- テーブルの片付け・掃除
- 調理補助、皿洗い
ピーク時のホールは、注文を受けて配膳して片付けて、と休む間もありません。人手が足りない日に限って「まだか!」と酔ったお客さんに怒られることもあり、精神的にもこたえます。酔ったお客さんが店内で体調を崩したときの片付けも、居酒屋ならではの大変さです。
その分、スタッフに学生が多く和気あいあいとしていて、まかないが出るお店も多いのがうれしいポイントです。
第4位 パチンコ店



- 台の清掃、玉や箱の運搬
- 景品の交換・補充
- お客さんの案内、電話対応
店内の大きな音に慣れるまでがまずひと苦労です。負けて機嫌の悪いお客さんから、理不尽なクレームを受けることもありました。
一方で、昼間の仕事でも時給が高めに設定されていることが多いのが魅力です。2020年4月から屋内は原則禁煙になり、喫煙専用室以外でたばこの煙を浴びることは少なくなりました。
第5位 コンビニ



- レジ(キャッシュレス決済を含む)
- 品出し、清掃
- 宅配便や公共料金など各種サービスの受付
定番のバイトですが、レジの操作、たばこの銘柄、宅配便や各種支払いの受付など、覚えることがとにかく多いのが大変です。ピーク時はレジに行列ができ、慣れないうちは先輩に聞いてばかりになります。
一度覚えてしまえば、どの店舗でも通用するスキルになります。深夜帯は来客が少ない分、品出しや清掃が中心になります。
第6位 牛丼屋



- 注文受け・会計
- 調理、料理の提供
- 片付け・洗い物
一つひとつの作業は難しくありませんが、少ない人数でお店を回す時間帯があり、そのときに団体のお客さんが来ると一気に忙しくなります。「早い」が売りのお店なので、提供が遅れるとお客さんに怒られることもありました。
作業がマニュアル化されているので、覚えてしまえばテキパキ動けるようになります。まかないや食事補助があるお店も多いです。
第7位 コールセンター



- お問い合わせの電話を受けて対応する(受信)
- お客さんに電話をかけて案内・営業する(発信)
受信の仕事ではクレームの電話も多く、こちらの話を聞いてもらえずに一方的に怒鳴られることもあります。発信の仕事では、話す前に電話を切られることも珍しくなく、想像以上に心にきます。
一方で、座ってできる仕事なので体力に自信がない人でも働けます。対面の接客がないため髪型や服装が自由な職場が多く、時給も他のバイトより高めに設定されていることが多いです。
第8位 塾講師



- 1〜3人に教える個別指導
- 20〜30人に教える集団指導
- 授業報告書の作成、保護者への連絡など
大学生に人気の塾講師は、時給が高いのが魅力です。ただし、授業の準備や予習、授業後の報告書作成にも時間がかかり、生徒の成績を上げる責任もあります。
なお、会社の指示で行う授業準備や報告書の作成は、本来は労働時間として給料が支払われるべきものです。面接の際に、授業時間以外の業務に給料が出るかを必ず確認しましょう。教えることが好きな人や、教員を目指している人にはやりがいのあるバイトです。
評判の良い塾の選び方は、こちらの記事で紹介しています。



第9位 警備員



- 工事現場などの交通誘導
- イベントの雑踏警備
- 商業施設などの施設警備
特にきつかったのが工事現場での交通誘導です。毎回現場が変わるので前日に場所を調べる必要があり、現場では通行するドライバーから理不尽に怒られることもありました。立ちっぱなしで、夏の暑さや冬の寒さも直接受けます。
一方で、何も起こらない時間も長いので、じっとしているのが苦にならない人には向いています。なお、警備員は18歳以上でないと働けず、働く前に法律で決められた研修を受ける必要があります。
第10位 工場のライン作業



- 製品の組み立て、検品、箱詰めなどの流れ作業
ライン作業は一つひとつの作業は簡単ですが、それを一日中繰り返すのが大変です。作業が単調なほど時間の流れが遅く感じ、立ちっぱなしの現場も多くあります。
ただ、人と話す機会が少なく、難しい判断もいらないので、黙々と作業するのが好きな人には向いています。
きついバイトの時給について
体力を使う仕事や深夜の仕事、クレーム対応が多い仕事は、そのぶん時給が高めに設定されている傾向があります。ただし時給は地域や時間帯によって大きく変わるので、求人ごとに確認しましょう。
2026年度の最低賃金は全国加重平均で1,177円、東京都は1,280円です。これを下回る時給の求人は、改定前の情報か法律違反の可能性があります。
よくある質問
一番楽なバイトは何ですか?
楽さの感じ方は人によって違いますが、体力的な負担が少ないのは受付や事務、試験監督、データ入力などの座り仕事です。精神的な負担が少ないのは、人と接する機会が少ない軽作業などです。
きついバイトをすぐに辞めてもいいですか?
期間の定めがない雇用なら、退職を申し出てから2週間で辞められるのが原則です。ただ、シフトに迷惑をかけないよう、できるだけ早めに店長に相談しましょう。突然来なくなる「バックレ」は、トラブルのもとになるので避けましょう。
ブラックバイトかもしれないと思ったらどこに相談すればいいですか?
各都道府県の労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーで、無料で相談できます。厚生労働省の「確かめよう労働条件」には、アルバイトの働き方のルールと相談先がまとまっています。
まとめ:自分に合う「きつさ」を見極めよう



ここで紹介したランキングは、あくまで一例です。体力仕事が得意な人にとって引っ越しは稼げるバイトですし、話すのが好きな人には居酒屋が楽しい職場になります。自分がどんなきつさに強く、どんなきつさに弱いかを見極めてバイトを選びましょう。
ただし、仕事が大変なことと、法律違反があることは別の問題です。ブラックバイトの特徴に当てはまる職場では無理をせず、相談窓口を頼ってください。
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